INSPIRATIONS

30代の頃、ダリはハリウッド女優メイ・ウェストの官能的な唇に魅せられて、この有名でセクシーな映画スターのポートレートを描き話題を呼んだ。これが「シュルレアリストが使うメイ・ウェストの顔」である。

無限の創作力を駆使してダリがキャンバスに描いたのは劇場だが、その要素が全体として女優の顔に見えると言うものである。女優の金髪はステージ・カーテン、眼は二つの絵画、鼻は暖炉で唇は…ソファだ!

1974年、ダリはスペインのアーチスト、オスカー・タスケットとともに、フィゲラスのシアター・ミュージアムのセットを創ったが、その中に自分の絵画からの要素を盛り込んだ。最もよく知られ、前衛的な作品となったのが赤いリップ・ソファである。

シュルレアリストによれば、この唇の新しいインスピレーションは女性の象徴である。サルバドール・ダリ香水は女性のためにリップ・ソファ・コレクションを創りだした。